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コンビニで買える医薬部外品、便利だけどここが危ない!

コンビニで買える医薬部外品

コンビニで買える薬コンビニで買える医薬部外品、便利だけど危ない
2004年に「問題がない」とされて医薬部外品への移行が決まった「クスリ」は、ほとんどが1997年に、医薬部外品への移行を検討した際には「問題がある」ため「移行不適切」とされたものです。

97年にはなぜ不適切とされたのか、それが2004年になぜ、「問題ない」とされたのかを見てみましょう。
たとえば「健胃薬」とされている制酸剤の分類の中で、97年報告書には、主成分のカチオン含有制酸剤(重曹+炭酸水素ナトリウムなど)についてこう書かれています。

「腎臓に障害があると排泄が抑制され、蓄積による間題もあり、またほかの医薬品との相互作用により吸収が阻害される可能性もあり、移行は不適切」

これだけ明瞭に書が記載されているのに、2004年には「移行が適切」と承認されました。

さらに、生薬を主薬とする製剤については1997年、「主薬成分となる生薬が医薬部外品としては薬理作用が強く移行は不適切」とされています。

この「主薬成分となる生薬」とは「ニンジン」を指していると思われますが、2004年には「移行が適切」と承認されました。かぜ薬(外用)からコンタクトレンズ装着液まで、ほとんどのものが、1997年には「移行は不適切」とされていたのです。

方針が変更された理由は、明瞭には記載されていません。どのような考え方で結論が180度変更になったのか、その過程を見てみようと思います。その鍵は、2004年の基本的検討方針にあります。多数の製品のなかから、移行が適切であるかどうかを選定するにあたって、次のような基準でスクリーニング(ふるい分け)されました。

副作用
が強くても記載がなければ「安全」?
(1)以下に該当する以外のもの
①薬理作用から生体への影響が明らかで、かっ副作用が発現している(予測される)。
②薬の添付文書の使用上の注意に薬剤師が直接説明すべき情報が記載されている。

たとえば、
「乳幼児や妊婦、高齢者等には使用しない」などの制限があるもの、「連用しない」「乗り物や機械類の運転をしない」などの注意があるもの、病気や症状、相互作用、用法、用量、使用後あらわれる副作用症状などから、「使用前に医師又は薬剤師に相談」や「薬剤師による指導」を要するようなもの。

(2)1999年に医薬品に移行されている成分(制限配合量の範囲内で)安全性の観点からすれば、本来、前記のすべてをクリアしていなければ、「安全」とはいえないはずです。

実質的に検討すべき内容は(1)① 「薬理作用から生体への影響が明らかで、かつ副作用が発現している(予測される)」です。薬の添付文書には重大な注意や警告として記載されていなくても、新たな知見も含めて検討し直せば、新たに添付文書に記載すべき内容もありうるはずです。ところが実際には、前記のどれかをクリアしていれば、「安全」として「移行」したのです

たとえば、ニンジンの長期使用による副作用の報告を見てみましょう。長期使用では、約三人に一人の割合で下痢(朝に下痢)、四人に一人が発疹を起こしています。また、使うと元気になった気分にはなりますが、長期連用するとかえってうつ病にもなります。覚醒剤にも似た性質なのです。三グラム以上使用した人の半数は、二年以内に中止しています。

1997年に「薬理作用が強く移行は不適切」とされたのは、このような副作用のためです。今回移行が決定したのは、本来記載されていなければならない害が、添付文書に書かれていないためです。

さらには、添付文書上、(1)①や(l)②で不適切であっても、(2)ですでに移行されていれば可、としたものまでもありました。

たとえば、「消化薬」のウルソサンなどは、医療用の適応症も本来ごくわずかなもので、副作用や間質性肺炎という重大な害もあります。このため、実際は「薬剤師が直接説明」することでも不十分なのです。適応症であること、閉塞性黄担ではないことについての医師による適切な診断が必要なのにもかかわらず、1999年にすでに医薬部外品に移行されているため、今回も「移行」が承認されました。

これでは、本来の問題にほおかむりするために、もっともらしいスクリーニングの基準をつくって、最初から「通す」ために「通した」、といわれても仕方がないのではないでしょうか。2004年に移行された多くのものが、薬局以外で一般販売されるのは不適切と考えます。