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胃腸の働きの基礎知識と胃腸症状の原因

胃腸の働きの基礎知識と胃腸症状の原因

胃腸の働きでもっとも重要なのは、消化・吸収・排泄です。私たちは食事をすることによって、生きるために必要なエネルギー(栄養素)を摂取していますが、その食べ物が通る細い1本の管を消化管といい、口から肛門まで全長およそ9メートルあります。

食べ物が便になるまでの長い道のり
食べ物は口の中で噛み砕かれ、唾液(アミラーゼ)と混ざり、食道を通って胃へ運ばれます。胃では酸が分泌され、また胃自体の嬬動運動と併せ、食べ物はお粥状となり、十二指腸へ運ばれます。

十二指腸では膵液や胆汁の働きにより、食べ物が吸収されやすい状態に消化され(化学的消化)、小腸へ送られて4~ 6時間をかけて、これら栄養素は体内へ吸収されます。その後、大腸へ送られます。

大腸では水分のほか電解質などの吸収をするのと同時に、私たちと共存している腸内細菌叢(多種の細菌が群がり集まったところ)によって消化、吸収の終わった残澄(カス)を便に変える働きを担っています。

大腸は分節運動(内容物を区分し均質化する運動)と、嬬動運動を繰り返していますが、1日に2回程度、大嬬動運動を起こすことによって便を直腸へ送ります。

直腸に便が到達すると、直腸が押し広げられ直腸壁にある神経がそれを脳へ伝え、排便反射が起こります。便意が生じると、反射的に直腸壁の筋肉の収縮とともに、腹筋が緊張、呼吸を止め、腹圧を高めようとします。

このとき肛門内側の括約筋が緩み、意識的に外肛門括約筋を弛緩させ排便が完了します。食事をしてから便になり、それが排泄されるまでには、約24~ 72時間かかります。

胃の調子がいつもと違う
不快な症状を早くとりたい!
1つの症状が1種類の薬で治ればいいのですが、1対1に対応しないことが普通です。1つの症状に1つの成分を配合したシンプルな胃腸薬はあまりなく、1つの薬に多くの成分がバランスよく配合してある、いわゆる総含(複含)胃腸薬が主流です。


総合胃腸薬の成分
胃腸薬の成分として以下の7つが承認されています。
(1)過剰な胃酸を中和する制酸薬
炭酸水素ナトリウム、水酸化マグネシウムなどの成分を配合。

(2)胃酸の分泌を促す、漢方生薬成分を中心にした苦味や香りのある健胃薬
苗香、黄琴などの漢方生薬成分を配合。

(3)でんぷん、たんぱく、脂肪などの消化を助ける消化酵素薬
ウルソデスオキシコール酸、タカジアスターゼなどの成分を配合。

(4)胃や腸の嬬動を緩め、痛みをとる鎮痛・鎮痙薬(副交感神経遮断薬)
ロートエキス 塩酸パパベリン、アミノ安息香酸エチルなどの成分を配合。

(5)胃の粘膜を胃酸から守る胃粘膜保護薬
スクラルファート、アルジオキサなどの成分を配合。

(6)腸の働きを抑えて下痢を止める薬
タンニン酸アルブミン、塩酸ロペラミドなどの成分を配合。

(7)腸内の異常発酵を抑えて便通を整える整腸薬
ビフィズス菌、宮入菌などの成分を配合。
総合(複合)胃腸薬には上記成分がバランスよく配合されています。



総合胃腸薬は飲み方がポイント
薬局で買える総合(複合)胃腸薬とは、胃腸の多様な症状に見合うように、これらの7つの成分(制酸薬、健胃薬、消化酵素薬、鎮痛・鎮痙薬、胃粘膜保護薬、下痢止め、整腸薬)を組み合わせて効き目を狙ったものです。

多くの成分が配合されていますから、いったい全体、本当は何に効くの?という声も耳にします。そういう疑問が湧くのも無理がない気もしますが、要は下手な鉄砲も数うてば当たるです。

実はこの薬は、まずどれを選ぶか、そして、いつ飲むかがポイントで、それにより作用の出方が異なります。なんとなく胃の調子が悪いのだが原因がはっきりしない、ともかく苦しい!

こういうことはよくあります。それにはまず総合(複合)胃腸薬です。
大雑把にいえば、胸やけやげっぷは制酸薬、胃の辺りのもたれは健胃薬、吐き気は消化薬、空腹時の胃の痛みなどは胃粘膜保護薬、日常よく経験するような下痢なら整腸薬を飲むか下痢止めの薬を使う、という次第です。詳しくは薬の添付文書をご覧ください。

総合(複合)胃腸薬の処方内容(配合成分比率や量)は、どのような症状に重点を置くかで製薬会社によりいろいろです。薬局で胃腸薬を買うときもよくご自身の症状を考え、症状に合った薬を購入してください。よくわからなければ薬剤師に相談しましょう。

胃腸薬は総合(複合)胃腸薬に限らず、症状が消えないからと、いつまでもだらだら飲み続けたりしてはいけません。腹部に現れる症状は多彩で、別の重要な疾患の前兆や体の警報かもしれません。こうした症状が改善しないときは消化器科の受診をお勧めします。

では、これから主な総合(複合)胃腸薬の制酸薬、健胃薬、消化酵素薬、鎮痛・鎮痙薬の4種について、成分や作用、副作用などの注意事項を詳しくご紹介していきます。



便秘の治療には状況に応じて、「便秘薬や浣腸薬」を賢く使おう
ある疫学調査によりますと、「3日に1回以下の排便」を便秘と定義していますが、誰にでも当てはまるとはいえないようです。便は消化管の健康状態を知る上で重要な情報源の1つなので、毎日よく観察しましょう。

便の形状から多くの情報が得られる
健康な成人の便は、およそ200グラム、70~ 80%の水分を含み、半固形で軟らかく黄褐色をしており、バナナ様のものです。これが1日に1~ 2本程度、排泄されれば正常な排便であるといえます。

しかし、便の形状、量、色、臭い、そのほか排便時の痛みや、消化器症状なども関係しますから、これらを総合的に考慮する必要があります。

便秘の病因的分類は大別すると4つになります。このうちもっとも多いのは、機能性便秘の大部分を占める常習性便秘です。これは3タイプに分かれます。

便秘は、器質的なもの(これは命にかかわる)を除けば、食事の偏り、生活習慣の乱れ、運動不足など生活の中で改善できそうな理由が原因で起きていることがほとんどです。

便秘薬、浣腸薬を使用するときの注意点
便秘を解消するのが便秘薬や浣腸薬です。効能はもちろん便秘ですが、便秘に伴う肌荒れ、頭重、食欲不振(食欲減退)、腹部膨満、腸内異常発酵、痔などにも二次的に改善効果を発揮します。

生活習慣や食事の改善、運動不足の解消をしても便秘が続くときは、緩下剤の内服薬を少量から始めて、1週間程度は生活習慣・食事の改善などとともに使用を続けてみましょう。お腹の様子を見ながら、自分に合った量と薬を見つけることが大切です。それでも改善しない場合には医師に相談すべきです。

便秘薬には、たとえば、コーラック(大正)、ソフィットピュア(ゼファーマ)、タケダ漢方便秘薬(武田)などがあります。
薬剤の効果が現れるまでの時間と、排便に行きやすい環境を整えてトイレに行ける時間の両方を考えて服用しましょう。薬の服用時刻の目安は、薬の添付文書(説明書)に書いてあります。

長期にわたって排便がないときは浣腸薬が適しています。浣腸とは、肛門から薬液を注入し、直腸粘膜に物理的、化学的に刺激を与えて腸の嬬動運動を克進させて排便を促すことです。