クスリのロゴ

良い薬・悪い薬情報から病院・医者までの総合サイト

  • サイトマップ
  • お問い合わせ

新薬開発から患者の手に届くまで10年以上、500億円かかる

9~17年かかる新薬開発までの道のり

新薬開発新薬は厳密なプロセスを経て患者の手に届く
医療のニーズを満たすような新薬は、基礎研究や各種試験と国による承認審査という厳密なプロセスを経て、初めて患者が手にすることができます。

日本では、1つの医薬品を開発するために必要な期間は10年以上であり、その間の費用は約500億円といわれています。昔と比較すると、研究開発に要する期間は長期化する向にあります。
次のように、医薬品はいくつもの厳しいプロセスを経て市場に出ていきます。

①基礎研究(2~3年)
植物・鉱物・動物などの天然素材から抽出する方法や、バイオテクノロジーなどで化学的に合成する方法によって、医薬品となりそうな化学物質が医薬品となるかどうかの可能性を調べる研究です。最近はゲノム情報の活用も進められています。創り出した化学物質の性質や化学構造を調べ、スクリーニング試験を行ない、医薬品として可能性の高いものだけが非臨床試験へ進めます。

②非臨床試験(3~5年)
医薬品となる可能性の高い化学物質を対象に、動物や培養細胞を用いて有効性(薬効)と安全性(毒性)を研究します。また、物質の動態( 吸収・分布・代謝・排泄の過程) や、品質、安定性に関する試験も行ないます。

③臨床試験(3~7年)
非臨床試験をクリアした医薬品の候補物質
(治験薬) について、初めて人に使用する段階です。臨床試験(治験) は、病院などの医療施設で健康な人や患者を対象に同意を得たうえで、症例数を集めて試験を行ないます。
集まった症例データを分析して、有効かつ安全なものかどうかを調べ、医薬品としての可否を判断します。

④承認申請と審査(1~2 年)
医薬品の候補物質が有効性・安全性・品質が証明されたあと、医薬品として製造・販売の許可承認を得るために厚生労働省に申請します。薬事・食品衛生審議会などの審査を通過すると、医薬品として患者の手元に届くようになるわけです。

研究開発費ランキングトップ20
1つの新薬を開発するためにかかる費用は、約500億円といわれています。製薬協によると、製薬企業大手10社の平均開発費用は、1999年では433億円でしたが、2006年では858億円になっています。製薬企業のM&Aもありましたが、上位10社の平均研究開発費用は1300億円を超え、すこし広げて20社平均でも約800億円と、上位の20社合計で1兆5千億円以上もかかっているのです。

近年では、新薬を発売するためにはさらなる安全性を求められ、画期的な新薬を発売することがむずかしくなり、研究開発費が上昇している現状が見えてきます

1 武田薬品工業 4、530.5(億円)
2 第1三共 1,845.00
3 アステラス製薬 1,590.60
4 エーザイ 1,561.10
5 大塚ホールディングス 1,359.00
6 田辺三菱製薬 731.2
7 中外製薬 532.3
8 塩野義製薬 528.2
9 大日本住友製薬 528.2
10 協和発酵キリン 426
11 小野薬品工業 383.8
12 味の素 338
13 大正製薬 275.2
14 参天製薬 184.6
15 キッセイ薬品工業 115.6
16 明治製菓 114
17 キョーリン 105.3
18 久光製薬 96.2
19 ヤクルト本社 92.5
20 持田製薬 87.6


研究・開発、バイオベンチャーで活躍する薬を創る人々
長期にわたる研究開発売できるようになるまで、一般的に10年~20年の歳月を必要とする研究開発が行なわれており、この期間はますます長期化する傾向にあります。

おもな研究・開発機関には、製薬企業の研究部門や開発部門があり、最近ではバイオベンチャーもあります。OlS門研究部門は大きく2つに分かれます。1つは「基礎研究」であり、自然界に存在している物質を抽出したり、科学技術によって化学合成したりし、医薬品の候補となる化合物をスクリーニング(選別)して、医薬品としての可能性を調べます。

もう1つは、「非臨床研究」です。この可能性のある化合物の有効性と安全性を研究するために、動物や細菌を用いて試験をします。
この研究において、おおよそ5年から10年の歳月を必要とします。

開発部門
医薬品としての可能性を見い出された化合物を、人にとって有効性と安全性を併せ持ったものかを開発部門が「臨床試験」や「治験」で調べます。病院など医療施設で、治験に同意した健康な人や患者を対象にデータを収集し、比較分析して医薬品として市場で販売できるかを検討します。

発売できると判断したもののみ厚生労働省に対して承認を得るために、データなどの書類をそろえて申請を行ないます。審査を通過して承認を得られると、医薬品として初めて製造・販売可能になります。この開発で承認を得られるまでに、5年から10年かかるといわれています。

ただ、厳正な審査が行なわれるために、申請してもすべてが承認されるわけではなく、近年では、審査してから承認を得られるまでの期間が短くなる傾向があります。

バイオベンチャー
バイオベンチャーと呼ばれる企業も増えてきました。ただし、バイオベンチャーの定義が明確になっているわけでないため、対象のジャンルは幅広く、化学、農業・食品、環境、器機・デバイス、バイオITなどの分野もあり、その1つに医薬・創薬があります。

大学や企業でバイオテクノロジー(生物学的技術)を研究している人たちが、病気の治療や産業的に役立つ製品や技術を実用化するために起業することが多く、財団法人バイオインダストリー協会によると、日本国内に500~600社あるといわれています。