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医薬品の売り手と買い手の間に存在する情報格差

医薬品の売り手と買い手の間に存在する情報格差

医薬品の売り手と買い手の間に存在する情報格差
医薬品とは、「モノ」としての価値と「情報」としての価値を併せ持って、初めて医薬品として価値を持つものです。医薬品に関する情報は、専門的な知識がないと理解するにも困難かもしれません。

インターネットの普及によって、医薬品に関する情報を取りやすくなったのも事実ですが、誤った使い方による健康被害や、事件・事故は後を絶ちません。

一般的に、買い手側は医薬品に関して持つ情報が少ないため、売り手の情報が重要な意味を持ちます。医薬品という商品の情報を持つ売り手側と、情報を持たない買い手側との間には「情報格差」が生じているためです。

これを、「情報の非対称性」といいます。つまり、医薬品を提供する側が取り扱いに関して情報不足だったり、何らかの故意があったりした場合には、医薬品を受け取る側は誤った情報を信じるしかないのです。


提供する側→受け取る側
医療用医薬品の場合、医師は患者を診断し、症状に合った医薬品を選択します。患者の体質や年齢、相互作用などを考慮して医薬品の種類や量を調節しているので、その医薬品はその患者個人専用のものです。

そのため、患者が素人判断で自分の薬を他人にあげることや、他人からもらった薬を使用することはたいへん危険であり、絶対に避けなければなりません。

このように、医薬品の情報とは「クスリとリスク」が背中合わせに存在するため、医薬品を扱う医師や薬剤師には高い倫理観が求められます。


受け取る側→提供する側
医薬品の効果は、使用している側の表面に現われにくい性質も持っています。傷が治ったり、腫れがひいたり、体の表面で効果がわかるものもありますが、ほとんどの医薬品は体内で作用し、気分や具合など、患者にしかわからない「情報」が多く存在します。

また、患者の自覚症状には現われなくても血液検査などの数値から医薬品の効果を判断するものもあります。
そのため、医療従事者は表情や会話の中から医薬品の効果や副作用などの情報を読み取って、医薬品を変更するなどしながら、患者の体調を維持しています。

患者が持つ医薬品の効果や副作用などの情報は、製薬企業におけるさらなる医薬品の改良、新薬の開発などに活かされ、たくさんの患者を救う貴重な情報になります。


双方向の「情報の非対象」
このように、患者と医療従事者の間の情報格差だけではなく、医療従事者と製薬企業の間にも情報格差が生じています。
医薬品という商品は、売り手にとっても買い手にとっても、両者の間に「情報の非対称性」が存在するという特徴があるので、双方向の情報提供や情報共有が必要になります。

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