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医療用医薬品とOTC医薬品の違いについて

医療用医薬品とOTC医薬品の違いについて

医薬品に携わる6つのカテゴリー
AlDMAモデルと医薬品の関係
一般的に、人は商品を購入するという行動をするまでに、「Attention(注意)→Interest(関心)→Desire(欲求)→Memory(記憶)→Action(行動)」をするという購買行動のプロセスモデルがあります。
米国のサミュエル・ローランド・ホールが提唱した仮説で、頭文字をとってAIDMAモデルと呼ばれることもあります。

一般商品と医薬品の相違点
一部のOTC医薬品は、消費者がTVなどの広告などで関心を持ち、ドラッグストアに行くことによって、AIDMAのような購買行動が起き、購入につながりますが、医療用医薬品の場合には、この購買行動が異なるという性質を持っています。

その理由として、医療用医薬品は、薬事法で広告が制限されているという規制もありますが、患者が直接医薬品を選んで処方を受けることができないことが大きな理由です。医師の診断のもとに、症状にあった医薬品が選ばれ、医師や薬剤師からの指導で、患者に処方や調剤が行なわれるわけです。

購買行動を起こすのは、患者よりも、疾患を診断して医薬品を選択する「医師」であり、相互作用確認や用量設定、ジェネリック医薬品を選択する「薬剤師」です。

このことから、医薬品業界のマーケティングは一般商品とは違い、医師や薬剤師へのプロモーションや販売、流通が行なわれているのです。



医療用医薬品とOTC医薬品に分けられる
医薬品の分類
医薬品は、病院や保険薬局で処方・調剤を受けることができる「医療用医薬品」と、ドラッグストアなどで購入することができる「OTC医薬品」に大きく2つに分けられます。

医療用医薬品
医療用医薬品は、医師等によって患者に直接使用されたり、医師などの処方せん、もしくは指示によって使用されることを目的として供給される医薬品をいいます。一般的に効き目が強く、用量設定や相互作用、副作用にも注意が必要であることから、医師等が患者の体質や症状に応じて処方しています。
医療用医薬品には、次のような種類があります。

OTC医薬品
ドラッグストアなどで、カウンター越しに対面で購入することから、OTC医薬品と呼ばれることが一般的になっています。「一般用医薬品」とも呼ばれ、効能・効果において、人体に対する作用が著しくないものであって、薬剤師などから提供された情報にもとづき、みずからの選択により使用される医薬品です。

軽度な疾病の症状改善、生活習慣病等の予防、健康の維持・増進などを購入者みずから行なえるため、セルフメディケーションとして推奨されています。

2009年4月の薬事法改正により、OTC医薬品はリスク区分に応じて3つに分類されました。
また、薬剤師以外にOTC医薬品を取り扱える新しい職種である「登録販売者」も誕生しました


一般的な商品とは違う医薬品の特性
生命関連性がある
医薬品は、正しく使用されることによって医療へ貢献し、患者のQOLの向上に役立っています。しかし、「クスリ」を反対から読むと「リスク」と読めるように、昔からよく「クスリはリスク」と呼ばれ、副作用も併せ持つモノなのです。副作用は、医薬品の性質、使い方、患者の体質、そのときの状態などで現われます。

副作用によって健康被害に遭われ、不幸にも死亡にいたるケースもありました。そのため、医薬品に対しては厳しい承認審査、十分な情報提供、適正使用が求められます。

安定供給・使用の緊急性がある
患者の疾患を治癒する、もしくは、疾患の症状を抑え続けるためには、医薬品を一生使用し続けなければならないこともあります。
万が一、製薬企業や医薬品卸、医療施設が安定的に供給できなければ、患者のQOLを低下させるだけではなく、病状の悪化を招く危険性があります。

また、薬剤には、「症状が出てから数十時間以内に使用しなければならない」といった、時間制限を持ったものまで存在します。そのため、急に必要となる医薬品もあり、災害時などの緊急時でも安定的に供給できなければならない特性を持っています。

2つの高品質性を求められる
医薬品は、生命関連性製品ということもあり、不良品はあってはならず、きわめて厳格な品質を求められます。「モノ」としての医薬品の特性上、有効性や安全性も品質としてみなされますし、さらには医薬品に対する安心感と信頼性、使いやすさなども「情報」としての品質が医薬品には求められるものです。

価格規制が実施されている
医療用医薬品は、一般の商品と違って、製薬企業や医療施設が自由に価格設定をできるものではありません。医薬品は生命関連製品でもあり、必要な患者にとってはなくてはならないものなので、価格が高くても使用を控えることができない特性を持っています。
保険医療を行なっているわが国では、医療用医薬品の価格は薬価基準制度により規制を受け、社会的な弱者である患者を守るために価格は低く抑えられているのです。

長い製品寿命を誇る
患者によっては、一生使い続けなければならない医薬品も存在します。そのため、必然的に製品寿命(プロダクト・ライフサイクル)が長くなります。製品寿命とは、製品が市場に投入されてから姿を消すまでの流れをいい、一般的には「導入期」→ 「成長期」→「成熟期」→「衰退期」という4つの段階があります。医薬品の場合、既存の薬剤よりも有効な製品が出るか、世の中から対象疾患がなくならない限り、アスピリンのように百年以上も販売されている医薬品もあり、実質的に「衰退期」が存在しない場合もあります。
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